
AIを使い始めたのに、仕事全体は、あまり変わった気がしない。何をAIに任せて、何を任せないのか、線が引けない。
そう感じるのは、AIに頼める仕事と、頼むだけでは回らない仕事が、混ざっているためかもしれません。文章や考えを整える仕事は、AIに頼めます。
請求、記録、保存のように、残す期間が決まっている仕事は、置き場所を決めた仕組みが要ります。
だから、業務をAIで整理するときは、AIに頼む仕事と、仕組みで残す仕事を、分けてください。
このページを先に読む理由は、自分の仕事を、この2つに分けておくと、読むページと、先にやることが、決まるからです。
読んだあとには、自分の仕事を、この2つに分けて、最初に読むページを1つ選べているでしょう。
AIを使っても、時間があまり短縮されない人もいる
東京都の職員アンケート(2023年10月)では、AIを使っている職員の73%が、仕事全体で業務時間が短縮されたと回答しました。
一方で、1週間の合計で、ほとんど短縮されていない人も、27%います。使っていない職員や、ほとんど使っていない職員は、含まれていない数字です。
AIを使っても、業務時間があまり短縮されない人は、東京都の職員にもいます。くわしくは、「文章作成を早くしたい」に書きました。
AIに頼める仕事は、東京都の事例集に例がある
東京都の事例集は、文章生成AIの活用事例を、企画・アイデア出し、文案作成、要約、メール作成、会議、広報、翻訳などの用途に分けて載せています。
事例集は、AIの回答を、あくまで業務を進めるたたき台と位置づけています。
東京都職員に向けて、回答はそのまま使わず、自分で確認するよう示しています。
事例集は、メール作成の事例で、伝えにくい話ほど、AIに回答案を考えてもらうと、気の重さが緩和できるかもしれない、と書いています。
仕組みで残す仕事は、保存の決まりがある
国税庁は、事業所得のある人は、日々の取引を記帳し、書類を保存する必要がある、と説明しています。
保存の期間は、国税庁の白色申告者向けの説明では、収入や必要経費を書いた帳簿が7年、請求書や領収書などが5年です。
青色申告の説明は、「個人事業主のバックオフィス整理ガイド」に書きました。
こうした、残す期間が決まっている仕事は、AIに文章を作ってもらうだけでは、回りません。置き場所と、書く日を決める必要があります。
自分の仕事を、2つに分ける
私は、仕事を1つずつ、次の2つの問いで分けるのがよいと考えています。
- 文章や考えを、整える仕事か → AIに頼む仕事
- 記録、保存、金額にかかわる仕事か → 仕組みで残す仕事
たとえば、「お礼メールの下書き」は、AIに頼む仕事です。「請求書の控えの保管」は、仕組みで残す仕事です。
AIに頼む仕事も、返ってきた内容は、自分で確かめてから使います。
金曜の夕方、1週間の仕事が終わったあとに、今週した仕事を、紙に5つ書き出します。1つずつ、2つの問いで、分けていきます。
分けてみて、仕組みで残す仕事の置き場所が決まっていないものを、1つ選んでください。
どちらにも分けにくい仕事は、いまは分けずに置いておくのも一つです。請求書や領収書のように、保存の決まりがあるものは、「仕組みで残す仕事」の側に入れておきます。
読む順番と、各ページの要点
迷ったときは、いま止まっている場面に近い方から、読んでください。
AIに頼む仕事から読むなら、この順番です。
- 何をAIに頼めばいいか分からない:手元の作業を1つだけ選んで、短く頼むところから始めます。
- 毎回うまく返ってこない:同じ質問に、条件を1つ足して、聞き直します。
- 文章作成を早くしたい:下書きをAIに頼み、自分は直す側に回ります。
- 情報整理や要約をAIに任せたい:要約を頼み、元の文章と食い違いがないかを確かめながら読みます。
- 会議メモや打ち合わせ内容をあとで整理するのがつらい人の整理ガイド:箇条書きのメモを貼って、報告用の文章にしてもらい、メモと見比べてから使います。
- AIを使いたいけど不安:不安なままで始めて構いません。ただし最初は、確かめられる作業だけに使います。
仕組みで残す仕事から読むなら、この順番です。
- 個人事業主のバックオフィス整理ガイド:日々の記帳と、帳簿・請求書・領収書などの保存の決まりを、国税庁の説明で確かめて、手順にします。
- 請求・経費・会計をまとめて見直したい個人事業主の整理ガイド:請求書から帳簿までを、1本の流れとして見直します。
- バックオフィス全体をまとめて整えたい人の整理ガイド:仕事を1枚の一覧に書き出して、止まっている場所を見つけます。
このうち、次の3つのページには、広告が含まれます。
- 情報整理や要約をAIに任せたい人の入口
- 会議メモや打ち合わせ内容をあとで整理するのがつらい人の整理ガイド
- 請求・経費・会計をまとめて見直したい個人事業主の整理ガイド
公式の確認先
- 東京都デジタルサービス局「都職員のアイデアが詰まった文章生成AI活用事例集」(2024年1月):PDFを開く
- 国税庁「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」:ページを開く
- 国税庁「No.2070 青色申告制度」:ページを開く
東京都の記述は、事例集の4ページ(1-1)、5ページ(1-2)、53〜54ページ(アンケート)にあります。
国税庁の説明は、令和8年4月1日現在の法令等です。確認日:2026年10月15日。
このページの限界
冒頭の、なぜそうなるかの説明は、このサイトの考えです。公的な資料で確認できる部分には、出典を書いています。
東京都の事例集は、2024年1月の、東京都職員向けの資料です。その後に改訂されている可能性があります。
税の決まりは、変わることがあります。
このサイトは、税の個別の助言はしません。税務署や税理士に確認してください。
「2つに分ける」の分け方と、「5つ書き出す」は、このサイトの考え方です。公的な基準ではありません。
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